前日のレッツスピーク

Guess who I ran into at a party last night.
昨日の夜のパーティーで誰にばったり出会ったと思う?

訳語を読むと、「疑問文」という発想に完全に傾くのですが、英文は疑問詞"who"を使っているものの、動詞"Guess"で始まり最後はピリオド(.)で終わる命令文です。命令文の中で疑問詞を使っても、疑問文の内容は表せるのですね。
「ばったり出会った」場所についてですが、"at a party"と不定冠詞を使っているところが注目されます。誰にばったり出会ったかを、第一に伝えたい話し手の気持ちが読み取れます。話しかけられた相手はおそらく、話し手が昨晩パーティーに行ったことを、ここで初めて知らされています。相手がそのことを知っていたら、話し手は定冠詞"the"を使うと思うからです。
"who"は正確には疑問代名詞で、"who節"全体が先頭の動詞"Guess"の目的語になります。前置詞"into"の後ろに名詞がないのは、これが"ran into"した「誰か」を問うている文であって、目的語となるべきその人物が不明なためです。その不明の人物が"who"という語で表されます。英語は文の最初の方でその文の構造的な特徴が明らかになるようになっているので、本来疑問詞である"who"は節の先頭に引っ張り出されます(これはあくまで僕個人の英文法のとらえ方です)。
よって、"who"の役割は、1.その節で不明である名詞(人物)の代役となり、文に疑問的な意味を付与、2.先頭に立って節を形成、この2つの役割を担っていることが理解されます。
"ran"は"run"の過去形ですが、発音は"a"と"e"が混じったいわゆる「きたない音」になります。"run"の方は鋭くて短い音です。
さあ、発音してみましょう。