英語教本 91-3

福井県美浜原発のパイプ破断による死亡事故の話題から。

The ruptured steel pipe is about 56 centimeters in diameter and was about 10 millimeters thick when it was installed in 1976.
破断した鋼鉄製のパイプは、1976年の建設当初には直径56センチ、肉厚10ミリであった。

"be about .. centimeters in diameter"という表現は、物の形状を言葉で描写するときに出てきそうな表現。"in diameter"という言い回しは、覚えていないと自分では出てこない(半径は"radius")。この"in"は単位や尺度がからむときによく見られるが、「…の点で」と評価軸を限定するときに使われる用法のようだ。

  • in depth
  • in length
  • in width
  • in height
  • in size

"10 millimeters thick"に見られる"[数値] [単位の複数形] [様態/行為]"というパターンも、たとえば"ten minutes walk"とかバリエーションがありそう。
"centimeters"の"centi-"は100に関する接頭辞。"cent"が関係する語をリストしてみよう。

  • cent
  • centime
  • century
  • centipede
  • percent

"install"はカタカナ語になって、なんとなく意味が通っている感があるが、「(装置などを)取りつける」という意味。
"installed in 1976"で、年号の前に"in"が用いられている。これは当然化していて丸暗記しているけれど、きちんとイメージすると、1976年中のある期間に設置されたということだろうか。その場合、設置開始から設置終了までが76年の中に含まれるのか、設置終了の時点だけが76年中なのか。後者はどちらかというと過去完了を使うのかな、と思う。
文全体を見て、be動詞が3つ使われていて、時制が異なる。パイプが設置され、厚みが10ミリメートルあったのが1976年の時点。パイプが磨耗して、厚みがなくなっていったからパイプは破断した。けれど、内側が磨耗し破断した時点(2004年)でも、パイプの外側の直径は変わらないから、最初の"is"は"was"にならないのか、と考える。