前日のレッツスピーク

That ship is big enough to carry 5,000 passengers.
あの船は5,000人の乗客を運べるほど大きい。

文法書を見ると"enough"は、それが修飾する対象である動詞・形容詞・副詞の後にくるとありました。並べ替えの問題で、ついつい"enough big"とやってしまうのですが、これは"enough"を"very"のようなイメージを持って使っていることが原因かと自分で思います。
でも不思議なことに、"[形容詞][名詞]"というフレーズに"enough"を使うと、"[形容詞] enough [名詞]"のように、"enough"が名詞の後にはこないんですね。形容詞と名詞のあいだに入り込む。文法書にはこの例について、次の文がありました。

We don't have big enough nails to mend the roof.
屋根の修理ができるほどの大きさのくぎがありません

この文意はたぶん、屋根に大きな穴が開いて、それを直すのにあったらいい大きなサイズのくぎが手元にないか、手に入らないか、そういうことですね。"enough"の修飾の対象は形容詞"big"なので、ルールに基づき、形容詞の後にきています。ところが、次のような例文もありました。

We don't have enough big nails to mend the roof.
屋根を修理するには大きなくぎ[の数]が足りません

この場合、"enough"は名詞"nails"を修飾する形容詞なので、同じく"nails"を修飾する形容詞"big"の前にきています。このように"enough"は、多くの品詞にかかるがゆえに、用いられる位置が微妙に変化することがわかります。
さあ、発音してみましょう。