放生会へ行く

僕は福岡生まれで福岡に在住しているのだが、毎年筥崎宮(はこざきぐう)で開かれる秋のお祭り、放生会(ほうじょうや)に昨日行ってきた。子供の頃行ったきり、ずっと行っていなかったけれど、そのときの印象ですごくたくさんの露店が並んでいたことが印象に残っていた。その雰囲気にのまれていた思い出がある。
それで大人になって行ってみたのだが、やはり大きな規模のお祭りだった。露天の数は軽く100を超えているかもしれない(上のサイトによれば700!)。露天のトレンドとしては金魚すくいならぬ「亀すくい」、またトレンドと関係ないところでは、放生会名物(らしい)「新生姜」の販売や器の「焼き物」が目立っていた。昔僕も買ってもらった「水笛」などは懐かしかったが、定番だった「りんご飴」なんかは影を潜めていた。「お好み焼き」「たこ焼き」「焼きそば」「焼きもろこし」「ラムネ」「焼き鳥」「いか焼き」「かき氷」「射的」「ヨーヨー」「金魚すくい」「お面」などはどこのお祭りでも変わらぬ風景だが、これだけ並ぶと圧巻だ。博多名物の屋台も裏通りに出ていた。昔入ったお化け屋敷も今だ健在で、現代とのずれ方がいい雰囲気を醸し出していた。
境内で地元の和太鼓の演奏を聞く。福岡空港に近いことから飛行機が頭上を通り過ぎていって、太鼓の鼓動が一時的にかき消される。どこかで別の太鼓の音が聞こえる。通り過ぎてゆく人が水笛を吹いている。音の混ざり方が独特だ。平日だったから浴衣は少なかったけれど、18日の最終日はたくさんの帯で賑わうだろう。